【最先端の化粧品】マイクロバイオームスキンケアとは

更新日:11月24日


近年、食生活の乱れ、大気汚染、紫外線などの要因により、肌トラブルを抱える人が世界的に増加傾向にあると言われています。従来は、そのような肌荒れは、起こってから薬や化粧品などで対処するというのが一般的なアプローチでした。

しかしながら、欧米における最先端の研究により、肌の菌バランスを整えることで健康的な肌を育み、外的環境の刺激に対するバリア機能を高めることが重要であると言われるようになりました。更に、コロナ禍において、腸内細菌を整えることで、免疫力をアップするという考え方が浸透。 菌やウィルスについての一般的なリテラシーも高まり、そこから発展して、肌の善玉菌を増やすアプローチも注目されるようになりました。

今回のコラムでは、菌に注目した最先端基礎化粧品、マイクロバイオームスキンケアについてご紹介致します。



マイクロバイオームとは

 

マイクロバイオームとは、ヒトの体に共生する微生物(細菌・真菌などの常在菌)の総体のことです。

日本人に一番馴染みが深いのが、腸内細菌かと思いますが、実はマイクロバイオームは、皮膚、口腔、鼻腔、呼吸器などあらゆる箇所に存在しており、体内外に生息する常在菌の数は、諸説ありますが40~100兆個に及ぶとも言われています。

更に、最近の研究により、マイクロバイオームは不眠、うつ病、肥満、糖尿病、肌荒れ、アトピー性皮膚炎などいろいろな疾患に関連していることが明らかになってきています。



マイクロバイオームスキンケアとは

 

マイクロバイオームスキンケアとは、皮膚表面の菌(皮膚常在菌)のバランスを整えることで、健康的な肌を育むというアプローチです。

近年の欧米におけるマイクロバイオーム研究により、菌自体が肌トラブルの原因となるのではなく、皮膚に存在する菌のバランスが崩れた時に、肌の状態が乱れるということが分かってきています。

皮膚常在菌は大きく分けて以下の3つの種類があります。


・善玉菌(プロバイオティクス)

善玉菌は、常に皮膚に良い働きをする菌で増えすぎたとしても肌にとってプラスに働きます。

例えば、皮膚の善玉菌の代表とも言われている表皮ブドウ球菌は、汗や皮脂をエサにしグリセリンと脂肪酸をつくり出します。グリセリンは多くの化粧品に保湿剤、柔軟剤として使用されていますが、実は、皮膚に存在する表皮ブドウ球菌がつくり出している成分でもあります。脂肪酸は、肌を弱酸性に保ち、バリア機能を守ります。


・悪玉菌

肌のマイクロバイオームが乱れると、肌荒れの原因となるのが悪玉菌です。例えば、黄色ブドウ球菌は、皮膚がアルカリ性になると増殖し、赤みや痒みなどの原因になります。


・日和見菌

日和見菌は、善玉菌と悪玉菌のバランスによって、肌にプラスにもマイナスにも働く菌です。例えば、ニキビの原因と言われているアクネ桿菌ですが、菌のバランスが良いときは、皮膚表面を弱酸性に保つだけでなく、病原性の高い菌の増殖を防ぐということが既に証明されています。


このように、常在菌のバランスが乱れた時に、乾燥や感染症、湿疹、ニキビ、赤みなどさまざまな皮膚障害が起こることが明らかになりました。そこで、肌の菌バランスを整えるマイクロバイオームスキンケアは肌の健康を育む最先端の美肌ケアとして注目が集まっています。



肌のマイクロバイオームが乱れる原因

 

それでは、肌のマイクロバイオームはどのようなことが原因で乱れるのでしょうか?マイクロバイオームが乱れる原因は、大きく分けて外的要因と内的要因があります。外的要因には、紫外線、大気汚染、洗顔やクレンジングのし過ぎがあります。洗顔は、汚れや角質を取り除き、肌を清潔に保つことは重要ですが、過度の洗顔はマイクロバイオームのバランスを崩してしまいます。

内的要因は、加齢、喫煙、投薬、栄養不足、心的ストレスなどです。生活環境の変化により肌荒れをするという方が多いのは、肌の免疫構造、すなわちマイクロバイオームの変化によるものだということが明らかになっています。



マイクロバイオームスキンケアのメリット

 

マイクロバイオームスキンケアには以下のようなメリットがあります。


  • 皮膚に存在する善玉菌を増やすことで外部の刺激などに対するバリア機能を高める

  • 健康的な肌をサポートする

  • 常在菌のバランスを整えることで健康な肌を保つ

  • 肌の水分バランスを整える(うるおいを保つ)

  • 美肌菌の代表である表皮ブドウ球菌が増殖、活性化し皮脂や汗をエサとして脂肪酸やグリセリンを生成する

  • 肌を弱酸性に保つ


つまり、マイクロバイオームスキンケアにより健康な肌を育むメカニズムが形成されます。



マイクロバイオームはどのくらいトレンドになっている?

 

米国では、コンシューマー(18歳以上)の既に50%が、皮膚マイクロバイオームを保護するパーソナルケア製品を試すことに関心を持っていることが明らかになっています。

参照:1,963 internet users aged 18+ who use soap, bath, and shower products, US, December 2019

更にVOGUE、GLAMOURなど世界の主要美容メディアも「マイクロバイオームスキンケアはもはや次世代のスキンケアではなく、近い将来、主流になる」と予測しており、まさに最新トレンドであると言えます。



マイクロバイオームスキンケアの3つのアプローチ

 

このように、世界的なトレンドとなっているマイクロバイオームスキンケアですが、現在、主に3つのアプローチがあると言われています。


① 低刺激

肌に存在する善玉菌を刺激しないスキンケアで、マイクロバイオームのバランスを保護


② プレバイオティクス

肌に存在する善玉菌を増やす活性成分(善玉菌抽出物・食物繊維など)であるプレバイオティクスを含んだスキンケアでマイクロバイオームのバランスを整える


③ プロバイオティクス

活きた善玉菌を含んだスキンケアで健康なマイクロバイオームを育む


現在、日本においてもマイクロバイオームスキンケアをコンセプトとした製品が多く売られるようになってきています。そこでマイクロバイオームスキンケア製品を選ぶ際に、どのアプローチであるのか理解することが重要です。



マイクロバイオームスキンケアの課題

 

理想的なマイクロバイオームスキンケアは、上記3つの低刺激、プレバイオティクス、プロバイオティクスの条件を満たした製品であるとされています。

しかしながら、そのような最適なマイクロバイオームスキンケア製品の開発には、以下の2つの課題があると長年言われてきました。


① プレバイオティクスの課題

善玉菌の種類によってタンパク質、食物繊維など栄養となる成分が異なります。肌に有益な菌のみを育成する成分をプレバイオティクスとして見つけだすことが研究課題でした。


② 善玉菌(プロバイオティクス)の課題

マイクロバイオームは人によって異なり、約1万5千種あると言われている菌から全ての人にとってプラスに働く善玉菌を見つけるのは困難であるとされていました。更に、善玉菌は微生物であるので、活きた状態で長期間安定してスキンケア製品に保存する技術開発という高いハードルがありました。


マイクロバイオームスキンケアの課題を克服したスキンケア製品

 

近年、上記2つの課題を克服したスキンケア製品がついにベルギーで開発されました。 プレバイオティクスとして、善玉菌だけを育成するイヌリン(チコリの根)が含まれています。善玉菌には、赤ちゃんから高齢者までどんな人のマイクロバイオームにも有益に働くバチルス菌が5種厳選されました。 更にそれらの善玉菌は、独自の技術により、活きたまま高濃度で含有されています。マイクロバイオームは菌の多様性に富んでいるほどバリア機能が高いとされています。活きた複数種の善玉菌(バチルス菌)が、肌に触れるとプレバイオティクスにより増え、健康なマイクロバイオームを形成します。

日本でも2022年末に発売開始予定です。こちらのサイトでまたお知らせ致します。